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今回の記事は、こんな悩みをもったあなた向けです。
この記事では、「スラッシュキャリアに興味がある人」に向けて、次のことが書いてあります。
- スラッシュキャリアとは何か
- スラッシュキャリアのメリット・デメリット
- スラッシュキャリアの始め方
これからお伝えすることを知ることで、スラッシュキャリアに向けた1歩を踏み出すことができます。
実際に別々の3つの仕事を掛け持ちし、2年間不自由なく働いてきたぼくが、スラッシュキャリアの魅力について徹底的に解説します!
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スラッシュキャリアとは?
「スラッシュキャリア」とは、いくつかの仕事を並行しておこないつつ築いていくキャリアのこと。
この場合の「仕事」は、基本的には違う仕事です。
たとえばぼくの場合には、以下のような仕事を並行しておこなっています。
- Webメディアの編集者
- ライター
- 就活アドバイザー
言葉の誕生は、2007年。「別々の仕事は『/(スラッシュ)』で区切るのに似ている」といった点から、「スラッシュキャリア」という名称に。
アメリカの作家・ジャーナリスMarci Alboher氏の著書『One person/multiple careers : a new model for work/life success』のなかで使われたことをきっかけに、世界中にその考え方が浸透。新しいキャリア観として、特にミレニアル世代(20代前半~30代後半)に受け入れられている
これまでのキャリア観は、ひとつの仕事を極めていくことが美徳とされていました。
マーケティング、エンジニア、人事、営業などなど、専門的な知識を磨いていけばいくだけ、社内でも、転職市場でも評価されてきたんですね。
もちろん、その領域のプロフェッショナルの価値は今でも高く、同じ会社に依存することができなくなってきた以上、「自分の専門性を磨くべき!」といった声はむしろ大きくなっているようにも思います
一方でスラッシュキャリアは、どちらかというと仕事を「広く浅く」おこなっていくキャリアのこと。
簡単に整理すると、以下のとおり。
◆これまでのキャリア観:深く、狭く
◆スラッシュキャリア:広く、浅く
いまは、AIや、国際化で、スキルや技術がどんどん陳腐化してきていますよね。
そのなかで、常にひとつの領域で上へ上へと目指し続けるのは、かなり大変なこと。
明日になったら、今のスキルが使い物にならなくなっていた……なんてことも、現実に起き始めています
スラッシュワーカーとは
ちなみに、スラッシュキャリアを実践している人を「スラッシュワーカー」といいます。
あとは、以下のような言い方もしますね。
- スラッシャー
- ポートフォリオワーカー
- 複業家
- パラレルワーカー
どれも、若干ニュアンスは異なるみたいですが、
基本的には、「複数の仕事を、同時並行でおこなっている」という点で大差はないかなと思います。
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スラッシュキャリアのメリット
大企業の正社員を7年間経験したからこそ言えるのは、スラッシュキャリアは、仕事のストレスから解放されたい人にとっては、最善の選択肢だということ。
ほかには、以下のようなメリットも感じてますね。
- 仕事のストレスが減る
- 仕事に飽きない
- リスクが取れる
メリット【1】仕事のストレスが減る
スラッシュキャリアを実践して、仕事のストレスが激減しました。
なぜなら、同じ人と関わる時間が減ったからですね。
たとえば前までのぼくは、同じ職場で、同じ上司と先輩で、週5日、9:00~17:00みたいな、典型的な会社員生活を送っていました
これは、どうしても息が詰まる……
たとえば月曜の朝に上司から叱られると、残りの月曜午後~金曜夜までの時間が地獄に感じられていたんですよね。
その点、スラッシュキャリアを実践している今は、そうした人間関係の「圧迫感」はゼロ。
3つの仕事を週2~3でこなしているので、単純にいうと、3つのコミュニティに広く浅く在籍しているんですね
ちなみにライターとしては3~4社のクライアントとお付き合いしているので、その点でもコミュニティは分散されています。
メリット【2】仕事に飽きない
仕事に飽きなくなったのも、スラッシュキャリアのメリットかなと。
たとえば、寿司がめちゃくちゃ好きな人でも、毎日寿司ばかり食べてたら飽きちゃいますよね。というか、見るのも嫌になるかもしれません。
ぼくは仕事も同じだと考えてて、どんなに好きな仕事でも、それを毎日やり続けるのは、むしろしんどくなるのでは、と
事実、飽き性なぼくは、同じことを延々やらされる、みたいな仕事はかなりストレスでした。
「専門性を磨け!」みたいな声も一理あると思うんですけど、「飽き」にはどうしても勝てないのが人間というもので……
その点、スラッシュキャリアはお弁当みたいなイメージ。
今日は卵焼きをつまんで、今日はメインの魚を、明日はご飯をがっつり食べよう――みたいに、好きなものを少しずつチョイスしていく働き方なんですね
ぼくは、Webメディアの編集も、ライターも、就活アドバイザーも全部好きな仕事ですが、「どれかひとつをずっとやれ」と言われたら、たぶん嫌気が差す気がします。
好きな仕事を取り組み過ぎないから、長く続けられる
この微妙なバランスを保てるのも、スラッシュキャリアだからこその魅力だと思いますね。
メリット【3】リスクが取れる
スラッシュキャリアを実践して、リスクも取りやすくなりましたね。
たとえば、ぼくは「Webデザイナー」を目指して、10万近いお金を払って通信講座に申し込んだことがあって。
結果、自分に向いていないと思って1か月で諦めました……
諦めることにはなったものの、力はかなり注いでいたので、だからこそ「自分には向いてない」と早く気づけたのかな、と思います。
もしもこれが、正社員で週5日働きつつ、みたいな働き方だったら、かなりの決心がないと10万はぽーんと払えず、さらにはしっかりとコミットもできなかったと思います
その点、スラッシュキャリアを実践していると、会社などに拘束される時間が減るぶん、自分の時間をつくりやすく、さらには「今月はAという仕事のボリュームを減らそう」といったことも可能に。
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スラッシュキャリアのデメリット
スラッシュキャリアは、ぼくみたいな「メンタル最弱男子」にとっては、たしかに心地よい働き方です。
でも、2年たったいま、デメリットも感じ始めてるんですよね……。
特に気になるのは、以下の3点です。
- 仕事が減る不安がある
- 働く時間が増える
- 将来の設計が立てにくい
デメリット【1】仕事が減る不安がある
スラッシュキャリアになったことで、仕事が減るリスクは常に感じています。
ぼくの場合、Web編集者は派遣として、ライターと就活アドバイザーは業務委託として働いています。
派遣はしっかりと労働規制に守られた働き方なので、世間でいうところの「派遣切り」などは特に心配していません
一方で業務委託のほうは、継続の保証はなし。
あくまで実績や力量を買ってもらって継続の依頼を受けてるかたちなので、本当に自分次第、また相手次第といった面が大きいんですね
なので、ライターの場合には新規開拓はマストになってきますし、「高品質な原稿を仕上げないと……」といったプレッシャーはいつも感じています。
まさに不安定な働き方なので、もしぼくに子どもがいて、家族を養う必要があるのであれば、正社員を選択するかもしれない、とも思いますね(汗)。
デメリット【2】働く時間が増える
スラッシュキャリアになって、働いている時間は正社員のときよりも増えましたね。
まぁ、想像はつくかと思いますが、仕事を掛け持ちしていれば、それだけ時間は減っていくわけで
ぼくの場合には、平日は夜まで仕事、週1日丸々休みを取れればラッキー、といった感じ。
夜にしっぽりお酒を飲む、みたいなことはこの2年ほとんどなくて、逆に休みの日に昼まで布団に入っている、ってこともほとんどなくなりましたね
たしかに忙しくて、時間がほしいなぁ、と思うことはあります。
でも、自分で業務量はある程度調整できるので、たとえば平日に2日使って一人旅、なんてこともできてしまいます(ぼくは、ちょくちょく旅立ってます 笑)
あと感じるのは、好きな仕事をしているからか、仕事をしていても「仕事」と感じることは少なくて、趣味の延長線上なイメージなんですよね。
まぁ、もともと仕事自体がきらいではない、といった一面はありますが、
一方で「仕事はきらい!家族や友達といるほうが楽しい!」といった人は、スラッシュキャリアにはあまり向いていないかもしれません。
デメリット【3】将来の設計が立てにくい
将来の設計が立てにくいことも、スラッシュキャリアのデメリットかな、と思います。
繰り返しにはなりますが、
スラッシュキャリアは、専門性を磨いていく働き方ではありません
なので、スキルをもとに転職を繰り返していく、みたいなキャリアは基本的には歩めないんですね。
たとえば新卒で営業になれば、そこからチームリーダー、エリアマネージャー、営業企画、役員……、みたいなステップをある程度描けます(うまくいけば、の場合ですが)
一方でスラッシュキャリアの場合には、別々の仕事を細切れにやっているので、それぞれの仕事の成長はゆっくり。
なので、たとえばWeb編集者をガッツリやっている人と比べると、転職市場などではぼくの価値は低い……
なのでスラッシュキャリアになった以上、ある意味必然的に個人事業主(フリーランス)のようなキャリアステップに限定されてしまうんですよね。
ちなみに、スラッシュキャリアの“教科書”みたいなサイトなどには、「ポートフォリオを組んで、それぞれが良い意味でシナジーを与え合って新しい価値を生む」「アイデアは、全く別々のものの組み合わせで生まれる」みたいな視点で、「スラッシュキャリア最高」と称賛する人もいるのですが、これをできたら苦労しないなと……
本来は、事業を立ち上げて、自動的に収益が入ってくるビジネスモデルなどをつくれれば良いんですが(><)
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【実例】スラッシュキャリアを実現するには?
スラッシュキャリアに興味のある人のなかには、
と思う人も多いですよね。
スラッシュキャリア自体、新しい考え方のため、これといった正解はありませんが、参考まで、ぼくの例を紹介します。
具体的には、以下の3ステップを踏みました。
- ステップ1 副業をはじめる
- ステップ2 勤務形態の変更を考える
- ステップ3 3つめの仕事は関係ない仕事にチャレンジ
【ステップ1】副業をはじめる
スラッシュキャリアを目指すうえで、副業を始めてみるのは欠かせないかと。
正社員で働きつつ、本業とは関係のない別の仕事を請け負えば、それだけで「プチ・スラッシュキャリア」の完成です
ぼくは2社目をメンタル不調で倒れたあと、休職中にライティングの副業をはじめました。
当時、転職コンサルタントをしていたので、「クラウドワークス」で案件を探して、転職のノウハウ記事などを書いていましたね
いまでも転職系のライターとして活動しているので、あのときの副業は、しっかりと今にも生きています。
ちなみに、ぼくは「クラウドワークス」を2年間使っていますが、初心者向けのライティング案件がかなり豊富で、単純に仕事が途切れません。さらにシステムも使いやすくて、正直、「ランサーズ」よりも使い勝手は良いと思ってます(ランサーズは、“釣り”な案件とかDMが印象として多いので……)
クラウドワークス
あとは当時、ココナラで就活生向けのES添削なども始めました。
得意な仕事だったのと、ココナラ内の「就活カテゴリー」で1位を取っていたこともあって、忙しいときはこのES添削の仕事もメインの仕事のひとつになってましたね
ココナラは、クラウドワークス同様に報酬の約20%を持っていかれてしまうのが難点ですが……
利用者も意外に多くて、副業のスタートとしてはかなりおすすめです。
ココナラ
【ステップ2】勤務形態の変更を考える
次に、可能であれば勤務形態の変更を考えてみてください。
もちろん、正社員で週5で働き、平日の夜に別の仕事、休日にまた別の仕事をする、といった働き方も不可能ではありません。
ただ、正社員の場合には急に仕事が入ったり、会社のイベントが入ったりと、予定がなかなか固まらない部分も多いですよね
ぼく自身、休職中に就活アドバイザーの仕事を始めたこともあって、
正社員として転職したら、この仕事(就活アドバイザー)を続けられないかもな
と考え、派遣という道を選んだ、という経緯もあります。
派遣は勤務時間がある程度しっかりと決められているので、ワークライフバランスが取りやすいんですよね。
ぼくの場合、はじめは週5日で派遣として働いていましたが、別でライターと就活アドバイザーの仕事もしていたので、派遣の働き方は理想的だったものの、もう少し時間がほしくて、週5を週3に代えてもらいました
正社員だったら、「勤務日数を減らしたいです!」というのはまず無理ですよね(笑)。
一方で派遣の場合、意外に融通が利くんですね。「週3で働ける人募集」といった派遣求人も多いですし。
あとは、派遣にはならなくても、会社と業務委託契約を結ぶことで勤務形態を変えている人も増えています。
会社と業務委託契約を結ぶ
これは、いったん会社を辞めて、その会社の「外部パートナー」として働くかたちのこと 。
いわゆる個人事業主(フリーランス)になって、もともと勤めていた会社と、これまでと同じ業務をすることを契約上で約束するんですね
個人としては、決められた業務だけをおこなえる、勤務時間や勤務日数をある程度自由に決められる、といったメリットが。
一方で会社にも、社会保険料の支払いがなくなることで人件費が減る、などのメリットもあります。
雇用保険から外れたり、会社が払ってくれていた税金を払う必要があったりと、個人事業主になるにもデメリットはありますが、一方で「自由に働けるようになる」のは大きなメリットです
特に、スラッシュキャリアを実現するのであれば、自分で自分の時間をコントロールできる状態に身をおくことは欠かせません。
なので、会社と業務委託契約を結ぶことは、かなり現実的な選択肢なのでは、とも思ったりします。
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【ステップ3】3つめの仕事は関係ない仕事にチャレンジ
最後のステップは、3つめの仕事をもつことです。
そもそも、「正社員+副業」みたいな働き方は、今はそこまでハードルが高いとは思わないんですよね。
一方で、そこに3つめの仕事を入れられるか、というのが、スラッシュキャリアを実現するうえで欠かせないポイントかなと
たとえば本業はエンジニアで、週末にパソコンスクールの講師として働く、というのはあり得る話だと思います。
では、そこに、全く関係ない「留学生アドバイザー」といった仕事を入れられるかどうか。
この場合には、本業のエンジニアを正社員から業務委託に変えてもらい、プロジェクトごとにスポットで入る、みたいな働き方のチェンジが必要になることもあるでしょう
ちなみに3つの目の仕事は、できれば、これまでの仕事とはまったく別の仕事をするのがおすすめです。
前述の例だと、
と、心のどこかでくすぶっていた想いがあるのであれば、それをまさに実現できるのがスラッシュキャリアなんです。
もちろん、仕事である以上、手を抜くことはできず、そのためには本業の時間を減らして取り組まなければいけない可能性もあります
ただ、やっぱり「好きなことを仕事にできる」というのは、スラッシュキャリアという働き方にぼくが惚れ込んでいる大きな理由でもあるんですよね~~
Web編集者も好き、ライターという職業も好き、さらに、それらとは関係のない就活アドバイザーという仕事も好き――。
「好きを仕事に」とは良く聞くフレーズですが、まさにスラッシュキャリアだからこそ、この言葉の意味を深く理解できるようになったなぁ、と思います
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スラッシュキャリアは、自由への一歩
- スラッシュキャリアは、同時並行で別々の仕事をする働き方
- メリットは、人間関係のストレスが減ること
- デメリットは、常に不安定な状態であること
- 気になっていた仕事に挑戦したい人には、特におすすめの働き方
スラッシュキャリアみたいな働き方を選択する人は、この先、かなり増えるんじゃないかな、と思います。
副業が当たり前になってきていて、フリーランス向けの法整備も整い始めてきているので、新しい仕事にチャレンジしやすくなっているんですよね
正社員で週5働く、といった固定観念が昔はかなり強かったぼくですが、スラッシュキャリアを2年経験したいま思うのは、働き方は自分で選べる、ということ
スラッシュキャリアにはリスクはあるけど、それ以上に、好きな仕事を「好きなまま」続けられるというメリットもある
この魅力を、この記事を読んでいるあなたにもぜひ味わってほしいなぁ、とも思います。
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